ワンピース20周年の集大成にして、映画シリーズ最高傑作
2019年8月9日公開「ワンピース スタンピード」を公開当日のレイトショーで観てきた。
お祭り映画と銘打たれた本作、マジでシリーズ最高傑作だった。
「フィルムZ」「フィルムゴールド」もいまいちハマらなかった自分でさえもう一度観たいと思うほど興奮した。
なによりもこの映画がずば抜けていたのは「ダグラス・バレット」の強さに他ならない。
四皇カイドウやビッグマムに感じた「こんなやつどうやって勝つんだよ……」を地で行く強さがあるからこそ、奇跡の共同戦線が際立ったと思う。
で、スタンピードは超満足したのだけど、先週「ドラゴンクエスト ユアストーリー」を観たので、2作の出来の違いをどうしても比べてしまった。
「ONE PIECE STAMPEDE」と「ドラゴンクエスト ユアストーリー」どこが明暗を分けたか
「ドラゴンクエスト ユアストーリー」の失敗は、
ファンの期待に応えることをせず、作品への敬意もなかったこと。
映像表現としては楽しめたけど、散漫なシナリオ、冗長なセリフ、ゲームをやったことのない監督のエゴが見え隠れするどんでん返しと、まぁ残念な出来だった。
「ドラゴンクエストの映画」と聞いて期待したファンは、ファンゆえにひどい目に合わされたと思う。
そして「ONE PIECE STAMPEDE」の成功は、
ファンの期待にこれでもかと応え、作品への敬意を随所で表していたこと。
この違いがたった一週間をまたいで公開された大作映画の明暗を分けたと思う。
「スタンピード」は本当に素晴らしかった。
映画シリーズでダントツ最強の敵ダグラス・バレット、「海賊、海軍、王下七武海、革命軍、CP0」の奇跡の共同戦線、過去の名シーンや名台詞へのオマージュの数々。
登場するキャラの数も半端ない(入場特典の一萬八拾九巻に出演キャラ一覧が乗ってるけどマジで多い)。
小ネタはとてもじゃないけど一度観ただけじゃ見つけきれない。
キャラの多さから心配してた「詰め込み過ぎ」も全くそんなことなく、100分という短さで十二分にキャラクターの活躍を楽しめた。
大塚隆史監督がインタビューで言ってたけど、「敵をダグラスバレット一人に絞った」ことがこの映画のまとまりのコアだと思う。
今までなら恒例だった「幹部との個々の戦い」がなくなったことで、共同戦線も実現し尺にも収まるまさにナイスアイデア。
映画を観ながら、尾田先生も声優も監督もスタッフも、全員が一丸となって作ったんだなって情熱をずっと感じていた。
大塚監督は「二時間半じゃ観客がダレるから100分にまとめた」みたいなこと言ってたけど、全然観れたけどなー。
なんなら四皇も参戦して3時間超えでも。
とにかくこの映画を観てよかった。
ワンピースはファンを裏切らない。