音を立てたらやつらがやってくる。
2018年アメリカ公開「クワイエット・プレイス」。
謎の凶悪生物に侵略された世界で、とある一家の生き残りを賭けた静かな戦いが描かれる。
アマゾンプライムで解禁されてたので視聴。
手厳しいレビューが多いけど、確かに突っ込みどころは多々ある。
でも音を立ててはいけない緊張感に安っぽさはなかった。
似た作品に「ドント・ブリーズ」があるけどあれは傑作。
ホラーとしても別のジャンルとしても手に汗握る展開に大興奮間違いなし。
「クワイエット・プレイス」ネタバレあらすじ
宇宙から来た化け物に侵略された地球。
彼らの力の前には軍事力でさえ抗えず、人類はそのほとんどが食い散らかされた。
化け物は盲目だがわずかな靴の足音さえ聴きつける聴力を有しており、生き残った人々はひたすら音を立てないように日々を過ごしていた。
ある日、五人家族のアボット一家に悲劇が訪れる。
スーパーでの物資補充の帰り道、一家は一列になって音を立てずに歩いていた。
しかし最後尾を歩いていた末っ子ビューが、密かに持ってきたおもちゃで盛大に音を鳴らしてしまう。
父リーが救おうとするも時既に遅く、ビューは家族の目の前で化け物に殺される。
それから一年後、父リーと長女で聴力障害のあるリーガンの関係には亀裂が走っていた。
ビューが殺された際、彼のすぐ前を歩いていたのがリーガンで、彼女はおもちゃの音に気づけなかった。
仕方のない事情だったにせよ、リーガンはビューの死に重い責任を感じていた。
それは親からの愛情をも疑うほどで、リーはリーガンの頑なな態度に悩んでいた。
リーが長男マーカスと二人で釣りに行った日。
息子との会話の中で、リーはリーガンにしっかり「愛している」ことを伝えようと決意する。
時同じくして、出産間近だった母イヴリンが破水。
リーたちがいない不運な状況が重なり、焦ったイヴリンは負傷し、大きな音を立ててしまう。
化け物たちがやってくる。
バラバラの家族がそれぞれの場所で窮地を迎える。
リーガンとマーカスの姉弟が揃って絶体絶命の時、父リーは大声を上げて化け物の気を引く。
「愛している」
リーガンにそのことをしっかりと伝え、リーは化け物に引き裂かれる。
残った家族は地下室に追い詰められる。
リーガンはそこで、父が彼女のために作っていた補聴器の作業場を見つける。
さらに補聴器から化け物の嫌がる周波数が出ていることにも気づく。
父が娘を思い試行錯誤を重ねていたそれが、化け物に対する唯一の弱点だった。
家族はとうとう化け物を撃退。
とどめに母イヴリンが放ったショットガンの音で、家にはぞろぞろと新たな化け物が集まってくる。
しかし、家族はもう恐れていなかった。
リーガンは家の周囲に張り巡らされたスピーカーの音量をマックスにする。
そして、父の作った補聴器をマイクに近づけた。
感想 家族のガバガバな危機意識。化け物のガバガバな聴力。
気軽に楽しめるホラー。
が、基本はガバガバ。
冒頭からそれは顕著で、まだまだ幼稚園児くらいの末っ子を家族の最後尾に歩かせてる時点で「おいおい」となる。
おもちゃの音が鳴って家族全員「やっちまった~」って顔をするんだけどハリセンでぶっ叩きたくなる。
出産間近の母親を防音ガバガバな地下室に置いて釣りに行く神経もわからん。
釣り場の近くには大声を出しても安全な滝があるんだけど、赤ちゃんが生まれるまではその辺りを仮住居にすればいいじゃんと思った。
この家族は元々どうやって出産の危機を乗り越えるつもりだったんだろう。
結局母は音を立ててしまい化け物がやってくる。
「そりゃそうなるわな」と息子を失っても変わらぬガバガバさに頷く。
化け物も化け物で聴力が鋭いのか鈍いのか、シーンごとに都合よく性能が上下する。
とうもろこし畑でリーガンにめちゃくちゃ近い場所にいて、彼女の衣擦れとかでも気づきそうなのに気づかない。
「あっちは聞こえてこっちは聞こえないんかい」とハリセン。
ガバガバであることはハラハラするために必要不可欠とはいえ、そのために登場人物を馬鹿にしすぎたのがもったいなかったなー。
そう行動せざるを得ないトラブルの起こし方がもっとあったと思う。
まとめ
続編決定してますね。
きっと今度は爽快ガチンコバトルで汚物は消毒だー。
ドント・ブリーズをもう一回観たくなってきた。