子供の頃は怖かったホラー映画「仄暗い水の底から」
2002年日本公開「仄暗い水の底から」。
母娘が引っ越してきたマンションで怪奇現象に見舞われる。
美しすぎる母親を黒木瞳、可愛すぎる娘を菅野莉央が好演。
菅野莉央さんは名作モキュメンタリー「ノロイ」にも出てた。
当時はモキュメンタリーというジャンルが浸透してなかったので、ノロイが実際にあった出来事だと信じてクソ怖かった。
仄暗い水の底からもやたら怖かった記憶がある。
最近アマゾンプライムで無料だったので、あの時感じた恐怖を確かめてみることにした。
仄暗い水の底から ネタバレあらすじ
離婚調停中の淑美とその娘・郁子が新しいマンションに引っ越してくる。
郁子がなにより大切な淑美は、親権を得るべくこれからの新生活に気合を入れるのだが、マンションでは不穏な現象が相次ぐ。
まずい水道水。
上階から聞こえる子供の足音。
捨てても戻ってくる赤い子供用バッグ。
天井に広がり続ける水漏れの染み。
次第に追い詰められ、親権も危うくなっていく淑美。
そんな折、とある少女が行方不明になっていたことを知る。
少女の名前は河合美津子。
行方不明になるまでは淑美たちの住む部屋の上階に住んでいたらしい。
その美津子が持っていたバッグが、淑美がいくら捨てても戻ってくる赤いバッグだったことがわかる。
怪奇現象の原因は美津子に違いないと解決を試みた淑美だったが、奮闘むなしく美津子の霊がとうとう郁子を襲う。
娘の危機を救うべく、淑美は「母親を求める」美津子に自らの身を差し出すことで解決を図った。
10年後、成長した郁子がマンションを訪れる。
そこで優しい母の霊と再会する。
彼女の魂は美津子に囚われたままだった。
感想 昔観たけど終盤以外ほとんど見覚えなかった
10年以上前に観たきりで、見覚えがあったのは終盤だけだった。
序盤中盤は正直すげー退屈だから、ガキの頃の自分も覚えてなかったんだろう。
その分、終盤は忘れられない印象的なシーンの目白押し。
特に淑美が郁子を連れてエレベーターに乗った直後、部屋のドアから郁子が出てきて「え? じゃあ私が連れてきたのは……」はよく覚えてた。
あと貯水槽の内側から範馬勇次郎みたいな顔パンチかますやつ。
当時はすげー怖かったなー。
今は「死霊館」とか「インシディアス」のジェームズ・ワン関連作がホラーの基準ですね。
母親の選択がよくわからん
それはクライマックスシーン。
淑美が娘を守るため、美津子の霊を抱きしめて「私がママよ」というシーン。
「なんでやねーん」
子供を守るため自らの身を犠牲に、っていうのはわかるんだけど、そのセリフはないだろ。
郁子に対して「何があっても一緒」とまで言っていたのに。
美津子と淑美の関係がそれまでで何も築かれてないので(例えば境遇に同情してたとか)、より「私がママよ」のトンチンカン振りが際立つ。
美津子を振り払ってでも郁子と逃げようとするのが筋。
身を犠牲にするにしても、化け物から娘を守るためやむなく、という雰囲気ならまだわかったかなー。
「私がママよ」て。
たぶん現場のノリで急遽演出が変わったんだな。
「私がママよ」って言わせたら客感動じゃね? っつって。豚汁でも飲みながらさ。
まとめ
もう怖くはなかったけど、懐かしい気持ちになりました。